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見どころ紹介!「シルクロード新世紀」②

考古学者江上波夫(1906~2002年)は、中国甘粛・青海地方の彩陶 とイランの彩文土器との間に「明瞭な類似ないし対応」を認め、その背後に文化的な系譜関係を提唱しました。

2つの画像をご覧ください。

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幾何学彩文鉢
イラン中西部 前2000 〜前1500 年頃 岡山市立オリエント美術館蔵


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彩陶双耳附小壺
中国、甘粛地方 前2200 〜前2000 年頃 天理大学附属天理参考館蔵


1枚目がイラン、2枚目が中国の彩文土器です。
菱形の文様や器形など、確かに似ていますね。


江上は、前2000 年前後に遡る東西交流を提唱しましたが、現在のところ、中間の中央アジアでは両者をつなぐ同種の彩文土器はまだ発見されていません。

また仰韶文化に代表される中国彩陶の起源は近年、前6000 年に遡るとも言われており、年代的にも系譜を認められないようです。

しかし、新石器時代末期の東欧には、一部の彩陶と共通するような渦巻文をもった彩文土器も存在します。

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彩陶双耳壺
中国、甘粛地方 前2600 〜前2300 年頃 天理大学附属天理参考館蔵

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彩陶双耳壺
中国、甘粛地方 前2600 〜前2300 年頃 天理大学附属天理参考館蔵

先史時代、ユーラシアの東西を結んだ「土器の道」は果たしてあったのか、なかったのか。


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RS
by Okayama_Orienta | 2018-08-06 09:52 | 展示