人気ブログランキング | 話題のタグを見る

西藤先生のシリア・トーク

シリア・トーク
世界遺産パルミラ遺跡とその現状
ゲスト 西藤清秀
(奈良県立橿原考古学研究所技術アドバイザー)

が7月19日開催されました。

西藤先生のシリア・トーク_d0087115_917285.jpg

世界の最前線の発掘のお話は、考古学の魅力が120%詰め込まれておりました。

有力家族の地下墓の発掘調査から復元までのお話や、女性のお墓に副葬された羊の骨のお話などなど。古代の人々の生活を覗き見したような気分になるお話もありました。
被葬者の復顔の写真や、三次元計測画像には参加者からは『お~』という声がもれていました。そして、現在のパルミラ遺跡の様子も紹介されました。

遺産が破壊される中にあって、今後、発掘のデータがどの様に活かされるのかというお話は、これまでのシリアトークと通じる内容でした。

西藤先生のシリア・トーク_d0087115_9181470.jpg

今回のシリアトークでは、おしゃべりのお題が出されました。

文化遺産は誰のもので、どこにあるべきで、誰が守るのか。

参加者からは、発表の場面で「色々な意見がでて、たくさん話はしたんですが、答えははっきりとはまとまってないんです。」という声が出ました。こんな言葉が出てくるとは、グループでおしゃべりが盛り上がった証拠ではないかな~と思います。会場にはみなさんの声が響いていました。

西藤先生のシリア・トーク_d0087115_921717.jpg


私が参加したグループには、偶然にも、シリアに滞在したことがある方が3人もおられたんです。一回目のシリアトークで偶然出会ったんだそう!みんなでおしゃべりすることで繋がった縁です。そして、シリアが繋いだ縁ですね!

私のシリアトークを少しだけ。私は文化遺産は誰のものなのかという問いに、(現在の国ってくくりは今の人が決めてるし、どこの誰のものかわからん!でもシリアの文化遺産が○○.......でも○○....私たち美術館で○○....)とごちゃごちゃ考えてはっきり答えられなかったんですが、同じグループの方の色々な角度からの意見や、さらなる疑問を聞いていたら、自分の意見は少しづつですがまとまってきました。どう思う?と聞かれて初めて、「あ、私こんな風に思ってるんだ!」と自分の考えに気づいたりなんかもありました。

次回は8月9日(土)です!
ゲストはユーセフ・カンジョ Youseef Kanjou 先生(国立民族学博物館研究員)です。
オリエント美術館が初めての方もお気軽にご参加ください!次はどんな会になるかなぁ~。

staff N.O
by Okayama_Orienta | 2014-07-23 09:21 | シリア