オリエント美術館では、ただいま平成29年度カリグラフィー教室作品展を開催しています。
本教室では、講師の砂賀音智子先生のご指導のもと、ロンド体というフランスの17~18世紀に使われていた書体を学んでいただきました。 今回はこのロンド体を中心に過去に講座で取り上げた書体も合わせ、バレンタインと春、というテーマの作品制作に挑戦しました。
作品展は18日(日)まで開催します。展示と合わせてお楽しみください。

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staff t.t
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# by Okayama_Orienta | 2018-02-15 16:06 | 友の会

新収蔵品展のご紹介4

3連休最終日。
風は冷たいものの、快晴に恵まれた岡山です。
昨日は、北の方角には雪雲がたちこめていました。
中国山地、さらには日本海側の積雪がおさまり、早く日常生活が戻ることを願います。

今年は、中東各所でも寒波が猛威を振るっているようです。
テヘランを始め、イラン北部の半分の地域が積雪に見舞われているそうです。

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2003年2月にイランを訪れた時の写真です。

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テヘランで見かけた、ジャケット姿の雪だる。
ツノがあったりして、なんだか凄みを感じますね。

これ以上、雪害が広まらないこと願っています。


さて、今日は蓋付円筒容器のご紹介です。
寄贈いただいた、小島弘さんは神奈川県在住。
東京美術学校を卒業後、平櫛田中に師事された、岡山県にゆかりのある彫刻家です。
ご自身の研鑽のために、手元に置いた資料とのことです。

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ファイアンスと呼ばれる工芸素材を用いた、やきものです。
緑や黄色、白の色釉で彩られた「陶器」の一種ですが、厳密には陶器とは言えません。
陶器はその胎が粘土であるのに対し、ファイアンスは粘性の低いケイ砂が主成分です。

そのため、ファイアンス製品はろくろ成形は困難で、型作り成形が一般的です。
単純な器形が大半で、同じような形・大きさの容器が多数見られます。
これらは元来、緑色や黄色、紫色、白色などの色釉で幾何学文が描かれていました。
本作例では、緑釉と黄釉を用い、列点文を充填した連続鋸歯文が施されています。

イラン北部の鉄器時代古墓から、類品の出土報告が見られます。
死者に手向けられた、円筒形の蓋付き容器。
中には、大切なものが収められていたのでしょう。


RS
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# by Okayama_Orienta | 2018-02-12 10:20 | 展示

新収蔵品展のご紹介3

気温の低い日が続きます。
昨日、創価大学に留学中のポーランド人研究者が来館されました。
彼の話によると「八王子はポーランドのクラクフよりも寒い」そうです。

さて、今日は釉下二彩鹿文陶板の紹介です。
寄贈いただいた秋岡毅さんによれば、安原真二郎氏から受領したものとのこと。
旧安原コレクションの全貌を知る上で貴重な資料です。

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釉下に黒紫と緑を用い、一頭の有角獣と樹木を描いた円盤です。
写真上部には小さな穴が開けられています。
これは養蜂箱のフタとして使われたもののようです。

若いオス鹿(?)に気づかれぬよう、背後の樹木の間からミツバチが出入りしている様子を想像すると、なんだか楽しい気分になってくるではありませんか。

文字を発明したシュメール人達も、エジプトのファラオもハチミツは大好物だったとか。
イラン北部アゼルバイジャン地方は、現代もハチミツの名産地です。



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イラン北部、アゼルバイジャン地方の春。
曲がりくねった山道には各所でハチミツ売りの露店が軒を連ねています。


RS
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# by Okayama_Orienta | 2018-02-08 18:20

新収蔵品展のご紹介2

1月28日(日)放送のNHK Eテレ「サイエンスZERO」は、ご覧になりましたでしょうか。
文化財と最新科学の共同研究の成果を特集した30分でした。

クフ王のピラミッド内部の空間や、青銅の中に残っていた3千年前の鉄は「すごい!」と思いますが、縄文土器にプリントされた昆虫や植物の痕跡にはワクワクしましたね!
土器に秘められた、縄文人のリアルな生活空間。
縄文人のつぶやきが聞こえてきそうでした。

当館で展示中の土器はほとんどが磨研土器なので、虫の痕跡がプリントされていることはないのでしょうけど、土器を見る目が変わってきます。

2月3日(土)午後0時30分から午後1時まで、再放送されます。
ご覧になっていない方は、再放送で、ぜひ。


さて、新収蔵品展出品作品2点目の紹介です。
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金属器を模した器形に青緑釉をかけ渡した手付きの壺です。
本作も、寄贈者藤井英一さんが安原真二郎さんより受領したもの。
全体にワレやカケはほとんど見当たらず、それほど古いものではないようです。
安原さんがテヘランを訪れた1960年代末、「ちょっと古い実用品」といった感じだったのでしょうか。

日本では、水指を日常的に用いる生活というと、なんだかおしゃれな光景を想像してしまいます。
しかし、乾燥した内陸性気候のメソポタミア・イラン世界では一般的に用いられる容器の一つ。
そういえば、水指は韓国ドラマの小道具としてもよく見かけますね!


RS
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# by Okayama_Orienta | 2018-02-02 17:21

1月30日(火)より、「新収蔵品展」がはじまりました。
近年、寄贈が相次いでおりますが、2017年に寄贈いただいた作品を中心に約30点を展示しています。

最初に紹介するのは、兵庫県西宮市在住の藤井英一さんより寄贈いただいた、「釉下多彩花文鉢」です。
当館基本コレクションを形成した安原真二郎氏(1911-1980年)の縁者で、生前の安原氏から直接受領したものだとか。
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直径20cmほどの鉢です。
旧安原コレクションの中核をなす、イラン周辺の陶器にはあまり馴染みのない花文と、やや緑色がかった透明釉が目につきます。
当館で管理する旧安原コレクションに、類品は見当たりません。

器形や胎土の特徴から、13世紀頃シリアを支配していたアイユーブ朝時代のラッカ周辺で作られた陶器のようです。
ラッカはユーフラテス川中流域に位置し、8世紀末に一時的に都が移されました。
12世紀末から13世紀前半にかけて再び栄え、陶器の優品が多数作られました。


安原氏がレバノンを訪れた1968年、あるいは1970年にベイルートで入手されたものかもしれません。


RS
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# by Okayama_Orienta | 2018-02-01 17:06

お申し込み、お問い合わせはオリエント美術館(TEL 086-232-3636)までお願いします。

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# by Okayama_Orienta | 2018-01-31 09:30 | 友の会

新収蔵品展

オリエント美術館2階、喫茶室「イブリク」の前では、2-3ヶ月のペースで小企画展を開催しています。
先日、28日(日)までは「オリエントのデザイン」を開催しておりました。

本日からは、「新収蔵品展」を開催いたします(4月15日(日)まで)。
近年ご寄贈いただいた資料のうち、調査・整理の終了した、約30点を初公開します。
当館の新しい仲間たちの今後の活躍に、ご期待ください。

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# by Okayama_Orienta | 2018-01-30 09:36 | 展示

本日、2018年1月27日(土)18:30より予定しておりました、
パンフルートコンサート with『Panみちゅ』ア・ラカルト
は、出演者急病のため、中止となりました。

購入済みの前売り券の返金については、
Panみちゅ武藤(090-8717-1739)まで、
ご連絡ください。
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# by Okayama_Orienta | 2018-01-27 10:13 | イベント

週末のオリエント美術館

明日、1月27日(土)は、以下のイベントがあります。
外は寒いので、美術館でおくつろぎください。

11:00-12:00 ※終了時間は前後する場合がございます。
ギャラリートーク
学芸員がお客様と一緒に展示を鑑賞しながらおしゃべり・解説をします。
ご参加のみなさまも、自由におしゃべり、質問してください。
参加費は入館料のみ、申込不要、出入り自由です。

13:30-16:00 ※終了時間は前後する場合がございます。
特別講演会
古代メソポタミア文明の実像に迫る -古代社会の崩壊と遊牧民-
講 師 下釜 和也さん(古代オリエント博物館研究員)
聴講料 無料
定 員 50名 要申込(残席わずか)
問合せ・申込み
岡山市立オリエント美術館
TEL 086-232-3636 orient@city.okayama.lg.jp

d0087115_1111288.jpg紀元前3500年頃に成立した古代メソポタミア文明は、シュメール、アッカド、アッシリアなど名だたる諸文化が約3千年にわたって連綿と続いてきたと考えられています。しかし、その長い歴史のなかでは古代社会が衰退し、危機に瀕した時代も何度かあったことが知られています。そのとき何が起こったのか・・・異民族の襲来か、それとも大規模な気候変動か。シリアの青銅器時代〜鉄器時代遺跡の発掘調査と研究から分かってきた最新情報をお話しいただきます。

あさって、1月28日(日)は、
午後11:30からのNHK「サイエンスZERO」で、当館所蔵品の研究が紹介されます!
番組紹介記事はこちら
おみのがしなく!
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# by Okayama_Orienta | 2018-01-26 11:21 | イベント

大型放射光施設SPring-8(兵庫県佐用町)を用いた研究成果が、NHK Eテレ「サイエンスゼロ」で取り上げられます。

放送日時:1月28日(日) 午後11時30分〜午前0時
     「見えないモノを見る!ひもとかれる歴史の謎」
     番組予告はこちら→http://www4.nhk.or.jp/zero/

番組では、宇宙線を用いたクフ王のピラミッド内部の透過画像撮影、縄文土器に残った空洞の可視化研究などと共に、バイメタル剣の高分解能X線CT分析の成果が取り上げられる予定です。
同時に取り上げられる、ピラミッドの内部の空洞が覗けたり、縄文土器に残った空洞が何だったのかが分かるなんて、とてもワクワクしますね。


番組で取り上げられるイラン北部由来の剣は、38年前の開館当初には「青銅剣」、15年前からは「鉄芯青銅剣」として展示してきたものです。

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岡山市立オリエント美術館、開館当日(1979年4月8日)の写真です。
イラン北部由来の剣をご覧になる、故三笠宮崇仁親王殿下(左端)と百合子妃殿下(左から3人目)です。


番組で取り上げられる形式の剣は、柄の中に鉄が存在する「不思議な剣」として知られてきました。最古の博物館の一つ、アシュモレアン博物館(英国)にも保管されています。

非破壊研究が前提となる文化財では、X線透過画像の撮影が有効です。
しかし、金属製品はX線を通しにくく、これまではおぼろげな画像が得られるだけでした。

そこで私たちは、問題の剣をSPring-8に持ち込み、放射光X線CT分析を行いました。
得られたデータを再構成し、可視化された剣の柄内部には・・・

番組では、科学の目が明らかにした、驚きの世界をご覧ください。


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# by Okayama_Orienta | 2018-01-24 11:25